ヴォイス〜命なき者の声〜
[第8話]
火災現場で死亡した60代・男性の遺体が運び込まれた。男性の名前は今成卓見(平田満)。仕事は警備員で、自宅付近の火災現場で発見されたという。ところが、なぜか胸に子どもの遺体を抱えており、子どもがカーペットに包まれていたことから放火犯の疑いもかかっていた。03/02放送
解剖の結果、今成が肝炎にかかっていたことがわかった。
解剖作業をしていた哲平(遠藤雄弥)は玲子(矢田亜希子)から「今成の肝臓を実験室に運ぶように」と指示されるが、途中でシャーレを落としてしまう。慌ててシャーレと肝臓を拾い集めるが、その時に指を切ってしまった。佐川教授(時任三郎)は出血した哲平の指を急いで洗浄した。
ちょうどその時、蕪木(泉谷しげる)は今成が「B型肝炎」だという結果にたどり着いていた。哲平は急遽精密検査を受けることになる。
大己(瑛太)己たちは、今成が少し前まで“科警研”で火事を専門に分析する仕事をしていたことを大和田(山崎範樹)から聞いた。大己は“科警研”で今成の元部下だった矢野(田中実)や上司の三島(志賀廣太郎)から話を聞く。すると三島は「今成ほど火災のことに精通している男はいなかった」と話した。そんな今成がなぜ火災で死亡したのか…。
大己は研究室で考え込む。その時、佳奈子は「火災現場で子どもを包んでいたカーペットは不燃加工がされていたものだった」だったと話と話した。何かを思いついた大己は研究室を出た。大己は死亡した子どもの両親に話しを聞こうとするが、パニック状態の母親に拒まれてしまう。
一方、哲平は検査を行っていた。採血も終わり、哲平を待っていたゼミの仲間と一緒に研究室へと戻ることに…。その時、哲平は「法医学を辞めようと思っている」と告白した。
それを聞いた大己は、今成がB型肝炎を発症した原因を話し始める。今成は矢野のミスが原因でB型肝炎を発症したのだ。しかし、それを気にする矢野に、今成は「自分は覚悟ができているから、ほんとうに申し訳ないと思うなら仕事を続けろ」と激励したというのだ。
また、カーペットで子供を包んだ理由は「子供の遺体を守りたかったため」だったと説明する。科捜研で仕事をしてきて、子どもの焼死体を見たとき、親がどれだけのショックを受けるかを、今成はよく知っていたのだ。「だから自分の危険を犯してでも、すでに亡くなっている子どもを燃えにくいカーペットで巻いて、遺体を火から守りたかったのだろう」と、大己は話した。
今成の仕事に賭ける情熱とまっすぐな人間性に、哲平は涙を流して感動する…。
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第1話
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
当初は心臓外科学ゼミを志望し、試験にも合格もしていたようだが、
なぜか法医学ゼミに所属している。
どうやら大学側の都合により配属が変わったようだ。
もちろん大己はこのことを不本意に感じている。
しかし、いざ法医学に触れてみると、社会が法医学を必要としていることを肌身で感じ、
その重要性と奥深さに魅了されていった。
鋭い洞察力の持ち主で、適職とも言える才能を発揮するが、本人にしてみればその自覚は全くない。
一方、私生活の方でも一見イケメン大学生なのだが、
本人が興味を持たない為、意外と女の子からの人気がない。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
この男、総合病院を経営する家庭に生まれた御曹司。
敷かれたレールに乗っていれば何不自由ない生活を送れるはずだった。
しかし、自分には荷が重いと感じ、父親が消化器内科医であることを無視して、
全く関係のない法医学ゼミに入ってしまった。
そんな彼も学校では人一倍明るいムードメーカー的存在。
とにかく女の子が大好きな男で暇があっては女の子に声をかけている。
なかでも玲子に憧れており、もっと仲良くなりたいといつも考えている。
大己とは昔からの親友で、互いが一番の良き理解者である。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
大学内でもトップクラスの才能の持ち主で、脳神経外科学ゼミの教授からスカウトがあった。
しかし、彼女は当初から希望していた法医学ゼミに入ることに。
彼女が法医学にこだわるのにはハッキリとした理由があった。
その理由とは、幼少の頃に亡くした母の死因が心不全だと医師から告げられたことに対し、
その死因に未だに納得がいっていないからだった。
親を幼い頃に亡くしていることから、気が強くなんでもバリバリこなすしっかりものである。
唯一苦手なことといえば家事全般である。
東凛大学の助教授として法医学教室を担当している。
温和でのんびりな佐川の下についても自分のキャラクターは変えず、
はっきりと物を言う性格の持ち主である。
もちろんその姿勢は学生に対しても同じで、常に学生とはクールに接している。
大学教員の中でトップクラスの美人だがなぜか未だに独身。
東凛大学の教授として法医学教室を担当している。
法医学に対する情熱は人一倍あり、学生たちには法医学の必要性を常に訴えかけている。
「亡くなった人の声に耳を傾ける」の意義なんとかして学生に伝えたいと日々奮闘中。
しかしひとたび研究室を出ると、その性格はおっとりで常にマイペースなゆったりとした時間が流れている感じの男でもある。
今年の新規ゼミ生5人には密かに期待をしており、その中でも大己の才能には誰よりも注目している。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
仙台の実家が歯科を経営していたことから、歯科の道に進むべく大学に進学したものの、
当時見ていた監察医の姿を描いた海外ドラマにハマり法医学の道へとシフト変更した変わり者。
今や“法医学オタク”と呼ばれるほどのこだわりを持ち24時間365日、法医学のことが頭から離れない。
しかしこう見えても意外と小心者で肝心な場面で逃げ腰になることも多い。
東凛大学の医学部に所属する4年の大学生。
医学部に合格するほどの頭を持ちながら、元暴走族のメンバーだったというイレギュラーな男。
過去に、羽井本人が関わっていない事件で犯人扱いされたが、その後の司法解剖の結果で羽井が無罪であることを証明された。
司法解剖の偉大さ気がついた羽井はこれを境に猛勉強を始め、医学の道を目指すこととなった。
そしてその努力が実り、今こうして医学部の学生として生活している。
元暴走族ということからやや気が荒いところもあるが、実は熱血家でアツいハートを持っている。
医学部での唯一の苦痛は『解剖研修』。
何度経験しても倒れそうになる。
南府中署に勤務する刑事の男。
彼が担当する事件の中で、遺体から不審な点や異常個所が見つかった場合に佐川に司法解剖を頼んでいる。
一見、冷静沈着で優秀な刑事に見える男だが、なかなか結婚しない玲子に対して「オマエは結婚できない症候群だ」などとあるまじき発言をして周囲の反感を買っている。
亮介の父親で、自身が経営する石末総合病院の院長を務めている。
将来、息子である亮介にこの病院を継がせようと考えていたが、その息子の反感を買い、
亮介はまさかの法医学ゼミに入ってしまった。
それでも貴之は何とかして後を継がせようとゼミを辞めるよう大学に圧力をかけ始めるのであった。
彰の母親で、普段は沖縄料理店「ちゅらちゃん」を営んでいる。
沖縄料理とはいうものの、メニューは自身の得意料理しか置かないというちょっと変わり者。
いつでも明るく、何に対しても首を突っ込まずにはいられない性格で店に集まる大己たちの会話に首を突っ込んではジャマ者扱いされている。
JASRAC許諾番号
6834131007Y41011
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